銀行はこれからどうなるのか

銀行はこれからどうなるのか

銀行はこれからどうなるのか

フィンテックというワードをよく目にするようになったが、銀行から見て結局どうなのか、何が置き換えられて何が残るのか、あたりを知りたく読んでみた。

お金を預かって貸し出す、という銀行のビジネスモデルにおいてはまず預金を確保することが重要だが、今後は銀行口座からシームレスに決済したり投資に回すなど利便性を向上できなければ預金はよそにいってしまう。そのためフィンテックを利用して利便性を向上することが重要。これは地銀で顕著だがメガバンクでもほっとけない。

銀行は次のうちのいずれかに特化することとなるが、すでに異業種でプラットフォームを確立されつつある部分もあるため、3番が現実的な解ではないか、といったところか。
1.モバイル型:決済、資産形成、個人貸出のプラットフォーム、中国のAlipayなど
2.クラウド型:法人貸出プラットフォーム、Amazonなど
3.プライベートバンク型:資産運用ソリューション
4.投資銀行型:経営コンサル+資金調達

    • -

銀行の稼ぎ方(預金を集めて貸し出す)、預金を集めるために利便性向上が必要、実際今出てきているフィンテック企業・サービスの例、などと紹介されていてそれぞれはまとまっているが、全体を読んでいまいち「銀行はこれからどうなるのか」がわからなかった。利便性を向上して預金を確保して、プライベートバンク型に特化しよう、ということなのだろうか。

チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来

チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来

チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来

チャットボットの本。LINEしかりフェイスブックメッセンジャーしかり、チャットボットでのサービスが増えてきているのでどれほどのものか読んでみた。チャットボットとは何かから国内外含めたいろいろなサービスの紹介、それぞれの課題を挙げている。面白かったのは下記。

Googleフォトは無料提供する代わりに写真データを提供してもらうことで人工知能の精度をあげている
・オンラインのユーザーの動線が、Webやアプリ経由からメッセンジャーからになる可能性がある
・チャットボットのメリットは、日常的に利用しているメッセージングアプリ内にはいりこめること
マイクロソフトの会話プラットフォームの技術は北京の拠点での研究成果がベースとなっている
・屋外で声で指示は抵抗があるが、AmazonEcho内のAlexaは屋内で利用するのでその制約はない
・チャットボットの中には要望だけ自動で聞いて返答は人力でやってるケースもある。一方でそれらはそのやりとりを学習させて自動応答できるように準備しているケースが大半。
・LINEメッセージからサイトへの遷移率は、メールに比べると2倍

壬生義士伝

壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)

壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)

涙なしには読めない。人からどう見られようが自分にとっての義を通す姿にただただ感動。

ちなみに最後の候文は下記の方が訳されている。
http://www.asahi-net.or.jp/~de3m-ozw/poem/13gishi/gishi00.html

なぜローカル経済から日本は甦るのか

2年前くらいに買ったまま積読になってたのを読了。

なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)

なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)

地方に旅行なんかしていて、フラット化する世界というけどどう考えてもここはフラット化しないようなぁ、、と思うことがあったり、マーケットがボラタイルになってもこの経済圏に影響が及ぶのは相当先だろうなぁとか感じることがあったり、グローバル化にも限界はあるよな、と常々思っていたがその違和感にスッと入ってくる気がした。

以下、メモ。

プロローグ
少子高齢化に伴う人口減少は、生産労働人口の減少が先行し、総需要の減少は20年後くらい後追いでやってくる→製造業のような「モノ」は海外でも生産可能だが「コト」はその場にいないとできないので、構造的な人手不足が起きる
・地方では、売上高が横ばいかマイナスだが人では足りないという現象が起きている
・現在の経済・産業・労働政策は人手が余ってることが前提で構築されている
・日本のGDPと雇用のおよそ7割を占めるのはサービス業

1章
・Gから給料をもらってる人とLからもらってる人がいる
グローバル化が進むほどGから離れる人は増える
・グローバルで活動する大手製造業と残りの7割を占めるサービス業との間の連関がへってきている→リーマン期でも大企業の業績にあまり連動しなかったし、トリクルダウンは起こらなかった。逆に連関が大きい多時代であれば起きたはず。
・Gでは設備と知識の集約度を高めることで桁違いの生産性向上が可能。一方Lでは多くの人が働くが賃金は上がりづらい。その結果として格差が生まれやすい。
・政策的には、1. Gでの期待バブル 2. Gでの実際の成長 3. Lで実施する政策の効果を出す、という時間軸で考えることが必要

2章
・高度人材が気にするのは子供の教育
ダイバーシティの欠如が誤った判断につながる
・世界の100%を相手にするならそのルールでやる必要があるし、それをあきらめるなら8%にとどまるしかない
・PhD+MBA
・学者もセールスマンで世間との付き合いが必要だし実際にそれをしている
・Gの世界の企業の最重要KPIは資本効率性

3章
・中小メーカーは数が減っている。グローバル化の中を生きるには小さくてもチャンピオンを目指すか、大手メーカーのパートナーになるか
・ウエルズファーゴは地域密着が特色。フロントでは密度の経済性に忠実、バックオフィスでは規模の経済を利用
・構造的人手不足に直面しているローカル経済圏では労働参加率の向上が重要

4章
・労働参加率の向上が難しい場合は労働生産性の向上が重要
・人手不足に陥ったローカル経済圏で、企業の適切な退出を促すには、地域の金融機関・労働市場がカギ。

5章
・ローカル経済圏のキーワードは集約化。企業、雇用、人、公共サービスそれぞれを集約化することが求められる
・自己成長はGモードには健全だが、Lにはあてはまらない。公共サービス系の仕事が多いがそれらをとおして仕事への矜持をもって自分なりの幸福感を持つことがゴール。

エピローグ
・個人としては、GかLか、ではなく、それぞれを適宜使いこなして選択していくことが良い

Jupyter NotebookのLatex表現・数式表現

昨日軽く触れたがその後も調べてみて、下記のサイトで当面は事足りそう。

http://nbviewer.jupyter.org/github/sasaki77/notebooks/blob/master/sample/Tex_Math.ipynb

http://jupyter-notebook.readthedocs.io/en/latest/examples/Notebook/Typesetting%20Equations.html

http://qiita.com/alchemist/items/0ce850770d8cc3df0ab4


あと表題と関係ないけど、jupyter notebookを使っていて自分の関数・ライブラリを作ったときにどこに置けばよいのかいまいちよくわからなかったが、

%env path

でみられるっぽい。メモ。

Jupyter Notebookのショートカット

今更Jupyter Notebookを使い始めている。ショートカットに癖があるけど覚えると楽そうなので勉強中。よく使いそうなものをまとめた(実行のチェック済)

・まず編集モードというのとコマンドモードというのがある。前者はエンターキーを押してセル範囲内を編集する場合に使う。後者はセル内ではなくセル間を移動する場合等につかう。

エスケープを押した状態(つまりコマンドモード)でHを押すとショートカットキー一覧が表示される
・以下はその一部

・編集モード
Tab: インデント
Shift+Tab: 上記の逆
Ctrl+A:全選択
Ctrl+S:Save, Checkpoint
Ctrl+Z: 操作を一つ戻す(Undo)
Ctrl+Y: 操作を一つ戻したのを進める(UndoのUndo)
Ctrl+Enter: そのセルを実行
Shift+Enter: そのセルを実行して次のセルに移動
Ctrl+Shift+-: セルを分割(一つのセルに書きすぎたけど2つに分けたいときなど)

・コマンドモード
Y: Code
M: MarkDown
R: Raw(ホントのテキストそのもの。どうタイプしたかがわかる)
(MarkDownセルで)1,2,3,4...:headerのサイズを変える
A/B:セルを上(Above)、下(Below)に挿入
C: Copy
X: Cut
V: Paste the cell below
Shift+V: paste the cell above
D, D: セルの削除
Shift+M: Merge(編集モードの分割の逆)
l(エル): 行番号の表示→htmlで保存しても表示されないので注意。方法を知りたい。。
H: 上にも書いたがヘルプ。ショートカットキー一覧。

数式の書き方も今後書きたいが、とりあえず以下が参考になりそう。
http://qiita.com/sasaki77/items/bfa53828c973ba46e34d

使って体で覚えることにする。

ライフシフト

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

もう1月が終わって今年も1/12が終わってしまったわけだが…今更の年末年始読書シリーズ。

なんで読もうと思ったのかは忘れたが、とても良い本であった。一言で言うと「(健康寿命も含めて)100年くらいは生きる時代になる。それに伴い、金銭的な豊かさをどう確保するかはもちろん、精神的な豊かさをどう確保するかも重要になってくるため、これまでのように学生、就職、引退、といった感じの3ステージに縛られない生き方が求められてくる」といったところか(一言にしては長いけど)。

もう少し詳細にまとめると、
健康寿命も延びてこれまでのようなロールモデルは役に立たない。就職・仕事のステージがこれまでより長くなるが、今までのように20代までの学びだけで引退まで過ごすことも無理で、学び直しが必要となる。また、「無形資産」すなわちスキルや知識などの生産性資産、健康や幸福度などの活力資産、そして自分についてよく知り新しい経験について開かれた姿勢を保つ変身資産、の3つが重要となってくる。

マルチステージな人生になることによって、例えば一度リタイアして学び直して別のキャリアを求めたり、職場から離れている間に無形資産を増やすことに専念することも必要になる。あるいは、家族でそれらを話し合い、例えば夫が職場で過ごす時間を減らして家事や育児に時間を割く代わりに、妻がその分より長期的なキャリアに向けて学び直しの時間を持つ。それによって家族間の無形資産も高まる、、といったことも考えられるようになる。

重要なのは「あとで変化を突き付けられるのではなく、いま予測して行動すること」らしい。Connecting Dotsでもないが、一見遠回りなことでも長い目で見ると役に立つようになるのかも。結局毎日を真摯に生きるに尽きるということなのだと感じた。良書。