債券取引の知識
- 作者: 堀之内朗,武内浩二
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 新書
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債券は金融市場で重要な役割を果たしているが、相対が中心のためわかりづらいと個人的には感じていたので読んでみた。
後半の、何が債券相場を動かしているのか、から一部ご紹介。
何が債券相場を動かしているのか、というと金融政策や需給など様々な要因があるのだが、債券価格を決めているのは金利。ということで、債券相場を動かしているものというより、金利の決定要因の紹介が多い。
まずは景気循環と金利変動。一般にGDPで測られる景気と金利の関係は、景気がよいと金利もあがる。引き締めが必要なため。今の中国などがわかりやすい。
次に、物価と金利。物価があがるということはそれだけお金の価値が下がるということ。100円のパンが110円になると100円ではもうパンと交換できない。で、銀行から借り入れを行い、返すまでの間に物価があがると、返済金額は実質的に借りる前の額より価値が下がる。この場合金利の上昇につながる。つまり、物価と金利は正の相関関係。フィッシャーの方程式が有名らしい。
金融政策による金利の変動に関して、具体的な政策には、金融調節、中央銀行貸し出し操作、預金準備率操作の3つがある。中心的なのは金融調節で、オペなどがある。今後の方向性を見極めるには金融経済月報などを見るとよい。