世界はひとつの教室
- 作者: サルマン・カーン
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/09/17
- メディア: Kindle版
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オンラインで無料で授業配信をするカーンアカデミーの創設者の話。
初めて知ったのは下記のTEDで。TEDが有名になり始めたころに、絶対見るべきTED10選!みたいなやつのひとつで見たんだと思う。これ自体もお勧め。早口だけど。
教育のコストを下げるという意味でも、有名な大学が色々授業を提供して今後の学校や教育の在り方はどうあるべきかとかいったことを考えるにあたっても非常に興味深い事例だと思うので、どういった発想でこのシステムが生まれたのか知りたくこの本を買った。
以下、面白かったポイント。
従来のカリキュラムでは抑え込まれがちだった、学習への積極的参加と、それにともなう高揚感を取り戻したいと考えたのです
「それにともなう高揚感」というところが非常に同意出来た。結局勉強って、わかるまではつらいこともあるけどそれを超えたあとの分かる喜びというものがあるはず。それを得られる仕組みは重要。
教えるというのはまた別のスキル
自分がわかってても説明が下手な人、あるいは自分がわかってない時にAさんから何度説明されてもわからなかったことがBさんの言い方で一瞬で分かるということもあるのでこれまた同意。
・ものごとを関連づけて学習するのは、大人の方が得意なようです
・成人期には学習へのアプローチが変わるということ
この辺は工夫しながら勉強のスタイルを変えていきたい。
全体として、今のカーンアカデミーのスタイルを作るまでに、いろいろと試行錯誤しながら作ってきたということ、教育に関する研究等も適宜取り入れながら発展させていきたのだなということがわかった。こうやって知識は無料で手に入るようになると、あとはそれをいかに効率よく身につけさせるかといったところにオンライン学習は向かうだろうし、学校はオンラインでは得られない価値を提供する必要が出てくるのだろう。